時間を安く買える「3社間ファクタリング」
2社間ファクタリングは、なぜ「2社」?
昨日は、代表的なファクタリングの仕組みである2社間ファクタリングをご紹介しました。

「2社間ファクタリング」と言いながら、図には3社出て来てるじゃないか?
という疑問はあるかと思いますが、ファクタリング契約に関わっているのが、「事業主」と「ファクタリング会社」の2社だけなので、「2社間ファクタリング」と呼ばれています。
そして、この2社間でファクタリング契約がされたことを、取引先の会社が知ることは、原則としてありません。上の図で、ファクタリング会社から取引先への「通知なし」と書いているのは、そういうことです。
取引先に知られることなくファクタリング契約ができるのが、2社間ファクタリングのメリットです。
3社間ファクタリングとは?
今日は「3社間ファクタリング」をご紹介します。

2社間ファクタリングに比べ、少し複雑になってるような、少し簡単になってるような、そんな図になっています。
改めて、静止画で、じっくり見ていきましょう。

3社間ファクタリングでは、次の4段階の流れになっています。
①商品やサービスを販売(あなたの会社→取引先)
いつも通り商品やサービスを販売します。2社間ファクタリングとも同じです。
②3社間ファクタリング契約(あなたの会社・取引先・ファクタリング会社)
あなたの会社とファクタリング会社だけでなく、取引先も加えて、3社間でファクタリング契約を結びます(またはファクタリング契約で売掛金債権が売却されたことを、取引先に通知して承認を得ます)。あなたの会社が持っている売掛金の「債権」をファクタリング会社に売ることを取引先に知ってもらい、さらに承認してもらうことが、2社間ファクタリングとの違いです。
③売掛債権の支払い(ファクタリング会社→あなたの会社)
②の契約に従って、ファクタリング会社から、あなたの会社にお金が振り込まれます。ここも2社間ファクタリングと同じです。ただし、手数料は2社間ファクタリングより安くなります。
④売掛金の支払い(取引先→ファクタリング会社)
①の代金(売掛金)を、取引先からファクタリング会社に直接支払います。取引先から一旦、あなたの会社に支払って、さらにあなたの会社からファクタリング会社に支払う2社間ファクタリングとは、ここが違います。
以上のように、2社間ファクタリングに比べ、ステップが一つ少ないですね。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い
3社間ファクタリングと2社間ファクタリングが違うのは、主に以下の点です。
- ファクタリング契約に、取引先も加わり3社間の契約となる(または2社間の契約で取引先に通知して、承認を得る)。
- ファクタリングを利用することを、取引先も知った上で承認が必要となる。
- 売掛金は、取引先から事業主ではなく、直接ファクタリング会社に支払われる。
- 事業主が売掛金を使い込んでしまい、ファクタリング会社が回収できないリスクが減るので、その分、ファクタリング会社の手数料が安くなる。
- ファクタリング会社による審査対象が、取引先だけとなることが多い。
こうした違いから、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで、メリット・デメリットの違いも出てきます。その一つが、3社間ファクタリングの手数料の安さであり、2社間ファクタリングよりも「時間を安く買える」と言えるものです。
次回は、3社間ファクタリングの手数料がなぜ安いのか?です。